いつでも一番星



「よし、そうこなくちゃね! ……あっ、いいこと思いついた! 雫、ナツのこと誘いなよ。“文化祭一緒に回ろう”って」

「えっ!?」


ナツくんを、誘う……?

考えてもいなかった茉理ちゃんのアイデアに、目をぱちくりとさせた。

……そっか、文化祭って担当の仕事をしているとき以外は自由に動けるもんね。

ナツくんと一緒に催しを回るっていうことも可能なんだ。


「……でも、もう誰かと約束してないかな? 友達とか……他の女の子とか」


クラスの中では横峰くんと特に仲が良いナツくんだけど、実際はクラスや男女問わずに人脈がある。

だから、自由に動けるからこそ、他のクラスの友達と回る約束をしているかもしれない。

それに、ナツくんに気がある女の子だって……。
こういう行事のときをチャンスにして、ナツくんにアプローチしているかもしれない。

自信がなくて約束することさえ考えていないわたしとは違い、ナツくんに近づこうと頑張っている人はたくさんいるはずだから。


「あー、それならたぶん大丈夫。ナツ、今日は唯斗と回るみたいだし。だからさ、ナツと唯斗の両方を誘っちゃいなよ」

「……ん? どういうこと?」

「雫とあたし、ナツと唯斗の4人で回ろうって誘うの。いきなりナツだけを誘うのは、さすがにまだ難しいでしょ?」

「うん、確かに……」

「だから、ふたりごと誘えばいいってわけ。このメンバーなら違和感ないし、あたしもいろいろと協力できるしね」

「なるほど、それなら誘いやすいかも! それに、4人で回るの楽しそうだし!」


この4人は、以前一緒にバッティングセンターに行ったメンバーだ。

一度遊んだことがあるし、ナツくんだけっていうよりはうんと誘いやすい。