「一番星、見ーつけたっ!」


細い指先で、夕暮れの空に見つけた輝きを指差す。

それを見て、きみが笑っている。

それからわたしよりも長い指先で、同じように星を捕らえる。


オレンジと濃紺で織り成す、淡いグラデーションの空。

優しい色の空の下で、そこに一番に現れた星を見上げた。


隣ではきみが、わたしと同じように手を伸ばしていて。

そっと、笑ってくれている。


……ナツくん。

きみが、好きです。


その笑顔の輝きは、誰のものにも、どんな星にも。

きっと、敵わないよ。


いつでも、きみだけ。
きみの存在だけが、わたしの中心で輝いている。

だから、たとえきみ自身が、一番になったと思えなくても。周りに認められなくても。


……それでも、わたしの一番は、きみなんだよ。