片方が手のひらを上にあげた。 私は瞬間的に殴られる!と思い、目を瞑った。 「人の彼女になにしてくれてんだよ」 いつまで経っても痛みは来ないし、聞き覚えのある声が聞こえる。 目を開けて確認する。 「健ちゃん!」 そこには、私に手をあげた男の腕を掴んでいる健ちゃんの姿が。 「っんだよ、男持ちかよ。早く言えよな、ったく」 あっさりと逃げ去る二人。 「なにナンパされてんだよ」 「いてっ」 おでこを軽く小突かれる。 「健ちゃんが20分も遅れるからじゃん」 「は?俺はちゃんと約束時間に来たぞ」