溺愛彼氏に振り回されて


とぼとぼと、教室へ入る。


健ちゃんが一瞬こちらを見たような気もしたけど、気付かないふりをした。


まあ、座るところは健ちゃんの隣なんだけど。


「健ちゃん・・・・」


「ん?」


「さっきの話なんだけどさ・・・」


「はぁ!?お前、ここでその話するか?普通」


「ご、ごめん。じゃあ、帰りに話すよ」


「おう、そうしてくれ」


健ちゃんの話は、帰りにすることとなった。


隣に座る飛鳥君をちらっと見る。


すると、一瞬だけ目があった。


「・・・・っ!!」


その一瞬で、私の顔は真っ赤になった。


周りに気付かれない様に俯く。