それから、なるべく飛鳥君を意識しない様に過ごした。
「文化祭実行委員の二人は残れよ。また仕事があるからな」
関わりを断ち切ろうとしたところでこれだ。
なんて神様は意地悪なんだろう。
でも私が決めたんだから責任を持たなくちゃ。
どうせ飛鳥君から話しかけられることはないんだ。
こっちから話しかけなきゃ大丈夫。
移動する途中、健ちゃんの後ろ姿を見つけた。
「健ちゃん!」
私の声に気付いて、すぐに振り向く。
「おお、光里」
「一緒にいこっ」
「おう」
せめてもの救いが、健ちゃんだ。
健ちゃんも実行委員でよかった。

