それでも茉莉さんは諦めない。
「私、一人でずっと待ってたのよ?一緒に帰ってくれるくらいいいじゃない」
「お前が勝手にしてただけだろ」
突き放すような言葉に一瞬足が止まる茉莉さん。
「ひどいよ・・・・・。私、ずっと飛鳥に謝りたいと思って・・・・」
下を向いて泣きだす茉莉さん。
「茉莉さんっ・・・・・。ここで泣くのは・・・・」
他の生徒も見てるし。
「飛鳥君。一度、話を聞いてみない?」
「はあ?こいつが俺にしたこと、話しただろうが」
「うん。だからだよ。ここで泣かれても他の生徒の目もあるんだし、他のところでちゃんと話した方がいいと思うの。そうすれば茉莉さんも吹っ切れるんじゃないかな?」

