溺愛彼氏に振り回されて


健ちゃんと話していると、自然と笑みがこぼれた。


さっきまで憂鬱だった気持ちが嘘みたい。



ミーティングはすぐに終わった。


「終わったなー。光里、一緒に帰ろうぜ」


「え?え・・・・・っと・・・」


同じクラスの飛鳥君は、当然私の隣に座った。


飛鳥君は仮にも彼氏。


それなのに、その人の前で他の男と帰る約束など


していいのだろうか?


「あー、ごめんな。彼氏がいるか」


「いや・・・・」


私は曖昧な返事しかできなかった。


今の状態で、飛鳥君を彼氏と呼んでいいのか不安になっていた。


「別にいいよ、そいつと帰れば?」


急に隣から飛鳥君の声がした。