溺愛彼氏に振り回されて


このおちゃらけた男子は、私の幼馴染の堀野健司(ホリノケンジ)。


家も隣同士で、小さいころからずっと仲良くしてたの。


私が教科書を渡すと


「んじゃ、あとで返しにくる!」


と言って、隣の教室へ入ってしまった。


「もぉ~・・・・」


いっつも調子がいいんだから。


でも健ちゃんの明るさには何度か助けられた。


「また堀野?」


「うん。また忘れたみたいで」


「あんの野郎、忘れすぎでしょ」


「あはは。でもちゃんと返しに来るし、あんまり困ってないから大丈夫だよ」


「そういう問題じゃないでしょ・・・・」


「?」


「はぁ・・・・。もういいわ」


「な、なに?」