すると、 「ニャア。」 どこからか聞き慣れた愛らしい声が聞こえてきた。 「鈴?」 棚の影からスルリと出てくる。 私の近くにやってくると、「ニャア」ともう一度鳴いた。 「無事だったんだね。良かった。」 口元に笑みが浮かび、鈴の喉元を撫でた。