黄昏の特等席

 それから一週間後、グレイスをクルエルから助けてくれたあの使用人が変身薬を使って鳥になっていたことを教えられた。

「エイデン=リードと申します。お嬢様」

 彼がグレイスに深々と頭を下げたので、グレイスも頭を下げた。
 実は前から会わせたい人達がいるらしく、その場所までエイデンが案内すると言ってきた。相手もグレイスにとても会いたがっているらしく、ブライスに顔を向ける。

「・・・・・・行きたい。行ってもいい?」
「もちろんだ」

 ただし、自分も一緒に行くことを言い出して、ソファから立ち上がる。

「では、参りましょうか」

 エイデンとグレイス、ブライスは屋敷の外に出て、歩いているときにどこへ行くのか質問をした。
 エイデンは内緒にして、ブライスを見上げると、彼は笑っていた。
 どうやらブライスにだけは目的地がどこなのか、事前に言っているようだ。頬を膨らませると、二人は静かに笑った。

「もしかして・・・・・・ここ?」
「ここです」

 エイデンに案内されて、長時間かけて小さな村に辿り着いた。
 エイデンの生まれ育ったところと教えられたのは着いてすぐのことだった。

「来たことがあるの?」
「私は何度かある」

 エイデンの家に着いて鍵を開けようとすると、彼の姉がドアを開けた。
 彼女は久々にエイデンの顔を見て、ぎゅっと抱きしめた。エイデンは姉の背中を優しく叩いてから、グレイスとブライスを紹介して、家の中に招き入れた。
 中に入ると、奥から懐かしい男が立っていて、グレイスは驚いて立ち止まった。