°°ワガママの果て°°

今はっきりと聞こえた。

”お前の隣でね”

こんな言葉を待っていたくせに
実際に言われると何にも反応出来ず
照れ隠しに悟くんの背中をバシっと叩く。


「なんだよ!お前が聞いてきたんだろ」



「そういう事いわなくていいから♡」


照れ笑いで流すわたしの隣で
タバコに火をつけて立ち上がった悟くん。
つられてわたしも立ち上がろうとした瞬間…悟くんの手がわたしの頭にポンと乗った。




しゃがんだまま見上げた
タバコを吸う横顔にキュンと胸が締め付けられる。



「お前は?」


「へっ?」

その横顔に見惚れすぎて思わず出た変な声。
一気に我にかえった。