°°ワガママの果て°°

布団の中で丸まったまま
どのくらい時間が過ぎたかな。
流れ続ける涙のせいで枕が冷たい。



無駄に広いこの部屋にポツンと1人…
虚しさでいっぱいになる。

悟くんと再会する前までなら
”これでいい”と思っていた。
親に決められた事を守って、
顔色を見て、母を安心させて。
わたし自身もそれなりに楽しめれば
それが一番平和で幸せなんだと…
この生活に馴染む事でそれが普通になるのではないかと思って過ごしていた。



学生時代にはヒドい反抗期をむかえたけど数々の反抗も無駄に終わって…
高校卒業くらいには落ち着いた考えに辿り着いた矢先の悟くんとの再会だった。



今また反抗期が帰ってきたような心境だ。
でももう社会人。
今年20歳になる…
学生時代みたいにただただ突飛押しもない行動はできなくなっていた。




大人でもない…
子どもでもない
その狭間でどっちにもなりきれない
わたしは一本しかない道を
どう進むかさえ忘れてしまったネコのように動けなくなっている。