「そんな夜遅くに、お前を呼び出すような男はろくなヤツじゃない。どこで何をしてる友達なんだ?」




ガシャン!
持っていた箸をお皿に投げつけた。


「呼び出したのはわたしだから!
ごちそうさま…」


「園夏…まだ残ってるじゃない…お母さんせっかく作ったのよ…」



母の言葉を無視して部屋のドアノブに
手をかけ、父に背中を向けたまま言葉を投げた。



「それと……友達じゃないから……
悟くんは友達じゃない…
わたしの大事な人だから……」



「ハハハ!笑わせるな!
何が大事なんだ?バカバカしい」






父の笑い声を背に
自分の部屋まで階段を駆け上がった。
こんな事いつものこと。



それなのに
込み上げる悔しさに胸が苦しい。