°°ワガママの果て°°

「お帰りなさい♡」




キャリーバックにお土産袋、たくさんの荷物を抱えた俊哉を迎える。
久しぶりのその姿は変わりなく、相変わらず笑顔は爽やかで曇り一つない。




「ただいまぁ園夏！！」





軽くハグをしてキスを交わした。




「海外での生活はどう？」




「大変だよ…生活リズムや食の文化の違いがありすぎて…太りそう」



そう言ってニコッと笑う顔は年上なのを感じさせないほどの無邪気さ。



「園夏は？変わりない感じ？」



「うん♡相変わらずな毎日だよ」





言えない秘密を心に隠して笑う。
嘘つきなわたしの笑顔は俊哉にはどう映っているのかな…




「園夏が元気そうで本当に安心したぁ！！まさか浮気なんてしてないだろうなっ！」



ふざけて笑う俊哉の問いかけにドキっともせず言葉を返した。




「浮気なんてするわけないじゃん♡」




嘘は言っていないよ。



だって…
浮気じゃないから…本気だから。