°°ワガママの果て°°

「はぁぁ?!」



「先輩…声デカイっす…」



「だって、だってよ…はぁ?!まじでその女なんなんだよ!?」




あれから数日。
俺は恭平先輩に飯に誘われて、XX県には行かない事とどうしてそうなったのかを話した。
案の定先輩は目を見開いて驚いているけど、おそらくもう半分以上呆れているだろう。




「いや…俺も自分の意思の弱さに笑えましたよ。でもめっちゃ泣くんっすよアイツ。」



「………泣くからって…えーまじかよ…結局2ヶ月の音信不通はなんだったの?」



「あっ…その理由聞いてないっす…」




そういえば聞いていなかった。
でもその理由なんてどうでも良くて、また側にいられる事がただ嬉しかった。





「彼氏と別れたとか?」




「いや。それはないと思います。アイツの待ち受け、前と変わらず彼氏との写真っすもん」




「まじかよぉ!?本当にこれで良かったのか?俺からしたら…悪いけど最低な女にしか思えねぇけど…」




先輩の意見はきっと誰もが思う事で
俺だってその現実に潰れそうになる時もあるけど…それでもそれを超える愛おしさは全てを許してしまう。





「それでもいいって…思えるんですよ。不思議っすね」