°°ワガママの果て°°

うっすら明るくなっていく部屋に
ぽつんと2人きり。



”悟くん”という存在はどうしてこんなに大きいのだろう。






2年半ぶりに再会したあの瞬間。
”久しぶり”と言うのも躊躇うくらい
”ヤバイ”という感情がわたしを襲った。





”ヤバイ…会ってしまった…。”


って。その時にはもう鼓動が高鳴っていて
あの下手っぴな笑顔に包まれていて…。


押し殺して過ごしたはずの
”好き”が溢れ出すのがわかった。




”神様なんで今なんですか?
なんでこのタイミングなんですか?”



俊哉の顔が横切ったのに…
必死にかけたブレーキは呆気なく壊れて想いのままに進んでいた。






彼氏がいるって知っていて、
それでも好きだと待っていてくれる悟くん。



悟くんの存在なんて知らず
仕事にも、わたしにも父母にも一生懸命で光をくれる俊哉。





揺れ動くこの恋を浮気・二股と言われる事には慣れたけど…
そんなんじゃなくて…もっとちゃんと理由があって…





理解なんてされるわけないこの恋を始めてもう8ヶ月も経ったんだね…。