°°ワガママの果て°°

「悟くんのココロ?」



”ココロを預かる”

よく理解出来ず聞き返した。




「そう!俺のココロ!お前がもってて」



そう言って、
自分の胸からカタチのない何かを手の中に入れて、わたしに渡すように突き出した。



「はい!お前がもってて」






「わたしがもってていいの?」


強く頷く悟くんの手から"ココロ"を受け取ってわたしの胸にしまった。




恋愛映画のマネみたいに…
そんな事さえ、悟くんとなら真面目な顔で出来た。






「なくすなよ!」



「なくさないよぉ~」





「もし俺が返しってって言っても、
返さないでね。ヤダって言って」



「えっ?!返してって言ってるのに?」



「そう!ヤダって言って。約束ね!」








"ココロを預かる"
思いつかないような
表現で伝えてくる悟くん。





"悟くんのココロを離さない”
そう誓ったこの日。
悟くんのココロとわたしのココロは1つになった。




"ココロ預かっといて"
この言葉の意味がもっともっと深くわかったのはまだ先の話で…




今はただ悟くんのそばにいられる事…それだけが嬉しくて。
離れていた2ヶ月間の辛さなんてあっという間に癒されていく。






何度離れようとしても、
離れられなくて……
もがくふたりは
バカみたいに苦しんで。
苦しめ合って。


会えば必ず恋をする。
お互いが…その全てに……
好きだよ悟くん。
やっぱりまだまだ大好きだよ。