°°ワガママの果て°°

「泣くなよ!行かねぇから!」



優しくて力強い言葉に一気に安心を覚えて悟くんの胸に埋ずめていた顔をあげた。



窓から入り込む街灯の微かな灯りが薄っすらふたりを照らしている。





悟くんの指がわたしの目元に触れてさっと涙を拭き取った。
「泣き虫だなっ」
そう言って笑う悟くんの唇を塞いだ。





何度も何度も重ね合って…
それは何かを確かめるみたいに、言葉じゃなくて感じ合って…


いつの間にか2人は暗い部屋の中で座りながら抱き合っていた。




「なぁ…」
キス越しに囁いた悟くんの唇の振動が伝わる。


「ん?なぁに?」



わたしは唇を少しだけ離して悟くんを見つめる。悟くんも真剣な顔でわたしを見つめ返しながら口を開いた。






「俺のココロ預かっといて」