三日目。

朝、一番早く起きた千草が外の様子を確認にテントを出た。

帰ってきた千草に様子を聞くと、

「少し霧が出てる。待った方がいいかも知れない」との事。

テントの口から外に首を出すと、辺りは真っ白。

出発を遅らせる事にする。

朝食後、外に出るが霧が晴れる様子が無い。

メンバーは昨日停滞した事もあって出来るなら出発したい様子だが、事故があってからでは遅い。

話し合って今日も停滞する事にした。

昼、霧が更に濃くなる。

雨こそ降っていないが、霧の中歩き回るのは危険で、テントを出る者は無い。

夜、ちょっとしたアクシデント。

絵里奈が何の間違いか、鍋をテントの外に出し放置。

夜の動物が活動するこの時間、食べ物の臭いを外に直に出すのは危険だ。

しばらくしてから、動物の軽い足音がテントの回りを探るように歩いている。

キツネだ。

テントから出て追い払う。

先程の鍋のせいだろうか。

この辺りはヒグマが出る。

昼なら会った事はあるが夜は危険だ。

三日目はこれで終了。