浮気亭主と借金地獄妻(短編)

(ぐわッ! ど、どうしよう。俺はこんなに葉子を追い詰めてたんだぁぁぁ)

邦生は顔面蒼白で葉子の額に冷たいタオルを当てた。

(ごめんよ、葉子。俺がバカだった。失神するくらい君を悩ませていたなんて)

「うっうっうっ…」

思わず涙が出てきた。

泣きながら葉子の髪を撫でた。

と、見ると葉子の閉じた瞳からも涙が一滴流れ出た。

(ぐわわぁぁぁぁ! 葉子が泣いている!あの葉子が泣いている!)