がらら、とドアを開けて子供が入ってきた。


 ――子供!?


 子供、か?


 いや、こんなところに子供が来るわけない。


 いや、違うな。


 彼女はどう見ても私服だ。


 なら生徒ではない。


 残りの可能性は教師だ。


 ――本当か?


 いや、可能性としてはそれしかない。


 彼女の存在をどのようなものかと考えていると、その少女が教卓の下に、じゃなくて、教卓の後ろに立った。


 
 彼女はやはり教師だったようだ。


 驚いた。


 どうしてあんなに背が小さいんだろう。


 いや、そんなことは考えてもわからない。


 どうでもいいや。


 そんな感じに俺は彼女の身長が低い理由について考えるのをやめた。