次の日。
お兄ちゃんは、仕事で外に出ていった。
亜樹ちゃんは、買い物に行ってきてくれてるから、フィリップと2人。
「ねえ、フィリップ――――」
暇だね。
そう言おうとしたら、不意にフィリップにだきしめられていた。
「ごめん。心奈ちゃん。君にまた、苦しい思いをさせるかもしれない。けど、あんな悲劇は、もう2度と起こさない。」
彼の腕に力が入る。
「っ…フィリップ、なん…の…………事?」
記憶を探ろうとしても無駄に終わるのは、分かってる。
でも、でもそれは私に関わる大事な事という事だけは分かっている。
記憶は、なくとも。
「フィリップ、大丈夫だよ?だから、心配なんてしないで?」
そういうとフィリップは、力を緩めた。
そして優しく微笑む。
「必ず守るから」
『お前を必ず守るからな』
え?
なに、これ…………
「………ねぇ、フィリップ……」
「なんだい?」
「前に、フィリップ、じゃなくて、お兄ちゃんが同じようなこと言った?」


