どうする。
どうすればいい?
顔に汗が滲む。
ゆっくりと、ベッドの下にいる何者かに気取られないように、ゆっくりと診療所出入り口のドアの方を見る。
ベッドからドアまでは、普通に歩いて10歩、大股で走って5歩といった所か。
時間にして数秒の距離。
しかしドアを開けるのに手間取れば、10秒はかかるかもしれない。
ベッドの下に潜んでいる何者かが、這い出してこちらに襲い掛かって来るのにどのくらいの時間がかかるか。
しかしこのままここに留まっていれば、遅かれ早かれ襲われる。
覚悟を決めなければ。
そう考えて視線を動かした拍子に。
美奈は見てしまった。
ドアの隣、ちょうどベッドの対面の位置にある薬品棚。
ガラス張りの引き戸が取り付けられている。
そのガラスに映る、ベッドに横たわる美奈の姿。
そしてそのベッドの下の隙間に、いる。
暗がりでよくわからないが、確かにいる。
男の姿。
暗がりの中、血走った眼だけが、ガラスに映った美奈を凝視している…。
どうすればいい?
顔に汗が滲む。
ゆっくりと、ベッドの下にいる何者かに気取られないように、ゆっくりと診療所出入り口のドアの方を見る。
ベッドからドアまでは、普通に歩いて10歩、大股で走って5歩といった所か。
時間にして数秒の距離。
しかしドアを開けるのに手間取れば、10秒はかかるかもしれない。
ベッドの下に潜んでいる何者かが、這い出してこちらに襲い掛かって来るのにどのくらいの時間がかかるか。
しかしこのままここに留まっていれば、遅かれ早かれ襲われる。
覚悟を決めなければ。
そう考えて視線を動かした拍子に。
美奈は見てしまった。
ドアの隣、ちょうどベッドの対面の位置にある薬品棚。
ガラス張りの引き戸が取り付けられている。
そのガラスに映る、ベッドに横たわる美奈の姿。
そしてそのベッドの下の隙間に、いる。
暗がりでよくわからないが、確かにいる。
男の姿。
暗がりの中、血走った眼だけが、ガラスに映った美奈を凝視している…。