「あのー、すいません。 邪魔なんでそこ、どいてもらえます?」 あれ?この声は…… やけに不機嫌そうな聞き覚えのある声がして、あたしが閉じていた目を開けると…… 金髪男の背後に、声と同じように不機嫌そうな顔をした、大和が立っていた。 大和の声に、「あー、悪い悪い」と金髪男が廊下の端に移動すると同時に、大和がそのまま一直線にあたしの隣へとやって来る。 そしてあたしは突然、大和に手首を掴まれ、大和のほうへグイッと引き寄せられた。 なっ、何!?いきなり何なの!?