ん?なんかこんな感じの光景、ついこの前にもあったような……。
なんて考えているうちに、あっという間に、あたしのグラスを掴んだ大和によって、オレンジジュースはゴクゴクと飲み干されてしまった。
ああ……日高くんが、せっかくあたしのために入れてきてくれたジュースがぁぁぁ。
「あー、うまかった。ごちそーさん!」
恐らくあたしの気持ちなど露知らず、満足そうに空になったグラスをテーブルに置く大和。
そんな大和を見ていて、あたしはだんだんと怒りがこみ上げてくる。
「ねぇ、なんであたしのジュース飲んだの!?」
「ああ……オレンジジュースが飲みたいと思っていたときに、ちょうどそこにあったから」
何、それ。大和のことだから、今の絶対わざとでしょ……。
こんな嫌なことばかりされてると、さすがにあたしも黙っていられない。



