ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜



──数分後。


「はい、どうぞ」


ドリンクを入れに行ってくれていた日高くんが戻って来て、あたしの目の前のテーブルに、オレンジジュースの入ったグラスを置いてくれる。


「ありがとう」


なんか、もったいなくて飲めないかも。


そう思いつつも、あたしがグラスへと手を伸ばしたとき……


横からスッと、別の手が伸びてきて……


「!」


あたしよりも先に、その手があたしのグラスを掴んだ。