ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜



一通り自己紹介も終わって、みんなが順番に曲を入れて歌い始める。


「あ。柏木、ドリンク終わったな。俺、今からジュース入れに行くんだけど、ついでに柏木の分も取ってこようか?」


隣にいた日高くんが、あたしが持っているたった今空になったグラスを指差す。


「えっ、いいの?」

「うん。何がいい?」


「えっと、じゃあ……オレンジジュースでお願いします」

「りょーかい」


日高くんは笑顔でそう言うと、グラスを2つ持って、ドリンクバーコーナーへと席を立った。


日高くんって、気が利くんだなぁ。

日高くんは嫌なことも言わないし、やっぱり根っからのいい人だよ。誰かさんと違って。