「もう!忘れちゃうとか、結菜らしいなぁ」 あたしの背中を、バシッと軽く叩いてくる莉央。 「忘れちゃったら、仕方ないよね」 真凛ちゃんも、なんとか分かってくれたみたいだ。 キーンコーンカーンコーン…… そんなとき、朝のホームルーム開始を告げるチャイムが鳴り、「皆、席に着けよー」と担任の先生が教室へとやって来た。 「それじゃあ、またあとでね」 そう言って、2人が自分の席へと戻って行く。 はぁ、何とかごまかせたみたいで、良かった。