「あれ?大和、まだご飯食べてなかったの?」

あたしが、自分の部屋で制服に着替え終えてから食卓に行くと、大和が食卓の椅子に座ってスマホをいじっていた。


テーブルの上には、まだ手付かずの朝食たち。


「冷めちゃうから、先に食べていてくれて良かったのに……。もしかして大和……あたしが来るのを、待っててくれたの?」


「……は?ちげーよ。友達からメールが来てたから、見てただけだ」


あら、そうですか。変に期待して、聞いたあたしがバカでした。


「ほら、さっさと食おーぜ」


あっ……。

あたしが、向かいの椅子に座ったのを見て、ご飯を食べ始める大和。


口ではああ言ってたけど、やっぱり…待っててくれたんじゃん。