ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜



「だって今のお前……俺が好きでたまらないって顔してる」


「へ!?」


ほっ、本当に!?

あたしは、自分の頬に手を当てる。


すっ、好きでたまらないって!大和ったら、よくそういうこと言えるわね。

そんな自信、一体どこから湧いてくるのよ!?


「あれ?俺には、好きでたまらないっていうふうに見えたんだけど、違った?

俺が嫌いになったなら、まだ12時半だけど、デートはやめて今すぐ家に帰ろうか?」


「うん、帰る」


迷いもなくきっぱりそう言うと、あたしは映画館の出入口へと向かって歩き始める。