「結菜さえ、俺のことを好きでいてくれたら……俺はそれでいい」
大和……。
「でっ、でもさ。そんなの分かんないよ?いくらあたしだって、大和に意地悪ばかりされてたら、また大和のこと嫌いになるかもしれないし」
まぁ以前みたいに、あたしが大和を嫌いになるなんてことは、ないだろうけど。
「ていうか、あたしが嫌だって言ってるのに、さっき苦手なホラー映画を無理やり観せられて。あたし、大和のこと少し嫌いになった」
……っていうのは、もちろん嘘だけど。
「ふーん。結菜、俺のこと嫌いになったんだ?」
「うん。あたし、意地悪な大和は……嫌いだもん」
「へぇー。よく言うよ。お前が俺のことを嫌いだなんて、絶対嘘だな」
え!?
う、嘘だってこと、大和にバレてる!?



