「嫌ですよ。あたしもこれ、欲しいんですから」 だって苺のケーキ、食べたいし。 「はぁ!?こっちは、譲ってくれって頼んでんだから、さっさと譲れよ」 「あなたのほうこそ、ちょっとはあたしに譲ってあげようという気を持ったらどうなの!?」 「はぁ?なんで俺が、お前なんかに譲らなきゃなんねぇんだよ」 しばしの言い合いの末…… 「あっ!」 結局、苺のショートケーキは、その人に半ば強引に奪い取られてしまった。 そして、その人はレジで会計を済ませると、さっさとコンビニを出て行った。