あたしがキッチンのほうへと歩いていくと、リビングにまだ明かりがついていることに気がついた。 リビングのドアを開けてそっと中を覗いてみると、大和がソファに座って漫画を読んでいた。 「大和、まだ起きてたの?」 あたしが大和に声をかけると、大和が少し驚いたような顔であたしを見た。 「なんだ、結菜か。って、この家には俺とお前しかいないけど。急に声かけんなよ、びっくりするだろ」 「ごめん……」 あたしは隣のキッチンへと移動し、コップに水道の水を入れて、ゴクゴクとそれを一気に飲み干した。