「ああ……まさかこんなに早く、娘と離れる日が来るとはなぁ……。悲しいなぁ」


「お父さん、別に一生会えなくなるわけじゃないんだから」


「ああ、そうだな。結菜、離れていても何か困ったことがあったら、遠慮なくお父さんたちに言うんだぞ?」


「うん、ありがとう」


「結菜、しばらくの間なかなか会えなくなるけど…元気でね?向こうに着いたら、また連絡するわ」


「うん。お母さんたちも、元気でね!気をつけてね」


両親が飛行機の搭乗口へと歩いていくのを見届けると、あたしは1人、空港をあとにした。