「んー。まぁ、熱はなさそうだけど」 大和は片手をあたしの額に当て、もう片方の手は自分の額に当てて、熱さを比べている。 「あんま無理すんなよ?あと、救急箱ってどこにある?一応結菜の指、手当てしとかないと」 「あっ、リビングの棚のところにあるよ」 あたしがそう言うと、大和が素早くリビングから救急箱を持ってきてくれた。 「指、見せて。薬塗るから」 「じっ、自分でできるよ?」 「いいから、早く見せろって」 「う……」