「部長ってこんなに大変だったんだな」

彼の話が一息ついたみたいで、

私はついに口を開く。


「あのさっ、本山!」

「ん?」

急に私が話し出したことに

びっくりしたように彼は目を見開いた。


「……ちょっと変なこと聞いちゃうんだけど、

昨日のお昼前くらい、

サッカー部は活動してたけど、本山居なかったって聞いて。

ちょうどその時、どこに居たか覚えてる?」


だんだんと日が落ちてきていて、

夕焼けが綺麗に燃えていた。


景色が茜色に染まっている今でも、

それでもわかるくらい彼は急に顔を真っ赤にした。



そして、


「…………矢上やっぱ起きてた?」



嘘…………。