「とりあえず今日は帰るか」

お昼手前、

講習と補習が終わってる私たちは

昇降口に着き、靴を履き替えた。


外に出ると一層高くなる体感温度。

日差しは目をうまく開けられないくらいまぶしい。


それでも校庭では部活のある生徒が元気に動いていた。


「すごいなー」

私たちはみんなが校庭を見ていると、

グラウンドを使っていたサッカー部が

急に集合し、解散した。


「サッカー部なんかも、

休憩挟まないとつらいよねー」

シャツをパタパタしながら紫が言うことに

私もうなずく。


「暑いし行こうか」

早く駅について電車で涼みたい一心で

3人とも歩き出すと、

後ろから駆けている足音と、

「矢上!!」

私を呼ぶ声。