私は桐島カレン。

アメリカ人と日本人のハーフ。


今日から日本語補習校に通う事になった。


入園式が始まった。日本語補習校の。


クラスへ向かった。


かもめ組。


そして私は同じかもめ組のクラスにいるキミと出会った。


それが出会いの始まりだった。


キミと私の出会い。


運命を変える出会い。


初恋なんだよね、これって。きっと。


でもそんな事まだ知らなかった。


だって、キミと私はまだ5歳だったから。




「皆さんこんにちは!今日から皆さんの担任になる、安藤美雪です!皆よろしくね!」


先生が元気よく皆に言った。でも私はそれよりキミの事しか考えてなかった。


キミの名前なんだろう?誕生日はいつなんだろう?アメリカの学校はどこ通ってるんだろう?


知りたい事はたくさんあった。でも聞かなかった。


「えっと、今から出席取りますね。えっと、市木雄一君」


「はい」


「オコーナーみなみさん」


「はい」 


先生がどんどん名前を呼んで行く。


「桐島カレン」


「は、はい」


いきなり名前を呼ばれたからびっくりした。


数秒後だった。


「鈴木光海」


「はい」


キミの名前が呼ばれた。


ハスキーボイスで「はい」と答えたキミはカッコよかった。


”スズキヒカル”って名前なんだ、


カッコいい名前だな、


そう思う自分がいた。


そして最後の人の名前が呼ばれて出席が終わった。


そして休み時間に入った。


友達が出来るか不安だったけど、すぐに出来た。