「そ、そんなにめずらしいかな、あたし……」 池宮くんが心なしか悲しい顔をするからどう反応すればいいのかためらってしまった。 「と、というか!あたしはあんたではなくて華野 美桜です!」 「……ああ。悪かったな。……華野、な」 「うん!あたしたち、友達だよね?やっぱり、今だけじゃなくてまた英語教えてね!」 「図書室もう締める時間だし、帰らなきゃ!」 あたしは机に出してあったテキスト類をカバンにしまって、帰りの準備をする。 図書室の戸締まりもしなきゃいけないから池宮くんと図書室を出た。