「どのマフラーがいいと思う?
これなんかどう?」
お姉ちゃんが灰色と水色のストライプが入ったマフラーを手に抱えて、私に訊いてきた。
「え!あ、うん…
いいんじゃない?」
「ねぇ美莉亜、さっきからどうしたの?
具合でも悪い?」
「そうじゃないけど、ちょっと色々あって」
お姉ちゃんはそれ以上聞いてこなかった。
もしかしたらお姉ちゃんは、もうとっくに全て知っていたのかもしれない。
優介くん、ずいぶん大人になってた。
初めて彼に会った時、優介くんは高1だっけ…?
きっと、もう私の事なんか覚えてないよね。
六年の月日は本当に長いから、私の事を忘れててもおかしくない。
六年前といえば、悠真と出会った日も六年前だった。
これも何かの運命なのだろうか?
それとも偶然が重なっただけ?
でもお姉ちゃんだけには、私の気持ちを知られたくなかった…。
だって私の大切なお姉ちゃんだから。
そのことで泣いてほしくない。
あの時は、小学生ながら本当に複雑な気持ちだった。
お姉ちゃんの彼氏だから、好きになっちゃいけないって、頭の奥底で分かっていても、彼を好きになってしまった。
その気持ちを思い出してしまった以上、もう彼のことを忘れられないよ。
あの頃の気持ちが目障りなくらい、今私の頭の中を駆け巡っている。
悠真、私そんな気持ちのまま
明日悠真に会っていいのかな。
別に優介くんのことが好きって訳じゃないけど、小学生だったあの頃の自分にちゃんとけじめをつけたいの。
何も言えなかったあの時に、バイバイしたいの。
そんな生半可の気持ちのまま、悠真の気持ちに答えれないよ…。
これなんかどう?」
お姉ちゃんが灰色と水色のストライプが入ったマフラーを手に抱えて、私に訊いてきた。
「え!あ、うん…
いいんじゃない?」
「ねぇ美莉亜、さっきからどうしたの?
具合でも悪い?」
「そうじゃないけど、ちょっと色々あって」
お姉ちゃんはそれ以上聞いてこなかった。
もしかしたらお姉ちゃんは、もうとっくに全て知っていたのかもしれない。
優介くん、ずいぶん大人になってた。
初めて彼に会った時、優介くんは高1だっけ…?
きっと、もう私の事なんか覚えてないよね。
六年の月日は本当に長いから、私の事を忘れててもおかしくない。
六年前といえば、悠真と出会った日も六年前だった。
これも何かの運命なのだろうか?
それとも偶然が重なっただけ?
でもお姉ちゃんだけには、私の気持ちを知られたくなかった…。
だって私の大切なお姉ちゃんだから。
そのことで泣いてほしくない。
あの時は、小学生ながら本当に複雑な気持ちだった。
お姉ちゃんの彼氏だから、好きになっちゃいけないって、頭の奥底で分かっていても、彼を好きになってしまった。
その気持ちを思い出してしまった以上、もう彼のことを忘れられないよ。
あの頃の気持ちが目障りなくらい、今私の頭の中を駆け巡っている。
悠真、私そんな気持ちのまま
明日悠真に会っていいのかな。
別に優介くんのことが好きって訳じゃないけど、小学生だったあの頃の自分にちゃんとけじめをつけたいの。
何も言えなかったあの時に、バイバイしたいの。
そんな生半可の気持ちのまま、悠真の気持ちに答えれないよ…。


