好きとスキが重なった日

俺は直ぐ様その場から逃げようとした。

本当は直也の顔を、ぶん殴りたいくらい悔しいんだよ?
でも直也は俺の大切な友達だから。

直也に裏切られても、友達には変わりない。


「悠真!逃げんのかよ?」


「別に逃げてなんかねーし」


直也は力強い声で、俺に問い掛ける。
俺はもう、そんな強気になれねぇーよ…



「俺が美莉亜ちゃんにキスした事、怒ってんだ?」


俺は聞かぬ振りをし、その場から去ろうとした。
でも…
後から来た、中島と熊井が俺の行く手を塞ぎ、驚いている。



「………
だったら何だよ?」


「俺を殴れ!今すぐ
そしたらもう、美莉亜ちゃんには近づかないから!

俺はな、悠真が羨ましかったんだ
だけどよ、今の悠真は羨ましくも何ともねぇーよ

ただ、俺に歯向かえない弱虫だろうが」


「もう止めて…私の為に…そんなことしないで」


美莉亜は悲しげな表情を浮かべ、一人泣いていた。
美莉亜の弱々しい声が、俺の耳元まではっきりと聞こえる。



俺はまた美莉亜を泣かせてしまったんだ・・・。