好きとスキが重なった日

三組の教室に着くと、無様に教室の扉が開いていた。

俺は深呼吸をし、荒くなった息を整える。

あの向こうに、美莉亜と直也がいるんだよなー…


勇気を振り絞って、教室の中に入ると…
俺の目の前に浮かぶ光景を理解するまで、少し時間がかかった。

俺はフリーズしたように、ただその場で固まっていることしかできない。



もう遅かったんだ。もう手遅れだったんだ。






美莉亜が、美莉亜が、直也にキスされてた。
俺に気付いた直也が、ベットで寝ている美莉亜にキスを落としたんだ・・・。


美莉亜は寝言を言いながら、目を開ける。

目覚めのキスをしたのが俺じゃなくて、直也だと知ったら、美莉亜悲しむだろうな…。



中島には、"誰にもキスさせたりしない"とかカッコよく言っときながら、結局は俺、キスさせてんじゃん。



何やってんだろ。もう何もかも馬鹿らしく思えてきた。



もう、直也の勝手にすればいい。
俺はどうせ美莉亜のことを、守れやしないんだから。






そんなことを思ってたら、美莉亜に怒られるよな。


"どうせできないとか、やってもいないのに、そんなこと言わないで!!"



って、美莉亜なら絶対言いそう。