好きとスキが重なった日

*深瀬side*

俺は急いで写真部を飛び出し、美莉亜がいる三組の教室を目指していた。


美莉亜が一人悲しんでたなんて。
俺は気づいてたけど、もしかしたら気づかない振りをしていたのかもしれない。


もうこれ以上、美莉亜の泣き顔なんて見たくない。


俺…"美莉亜を泣かせたりしない"とか、カッコよく言っときながら、陰で美莉亜を泣かせてた。


きっと、俺の見えない所で泣いていたんだろうな・・・


ごめんな、美莉亜。


俺が心の中でそう呟いていると、突如校内放送がかかった。

俺は走るのを止め、校内放送に耳を傾ける。

多分この校内放送は、俺達がいる旧校舎にしか聞こえていないはず。


一瞬キーンという音がしたが、直ぐ様スイッチを押し、マイクが入る。



「悠真、残念だな
もう遅いんだよ…俺が美莉亜ちゃんが好きだって知ってんだろ?

俺が好きなのは美莉亜ちゃんだ!美莉亜ちゃんを泣かせるお前に絶対渡したくない

だから、諦めろ!悠真」



直也の声だと気づくまで、さほど時間がかからなかった。
ただたんに録音してるのを流してるだけかもしれないけど・・・


でも直也が美莉亜に対して本気なのには変わりない。



俺が美莉亜を泣かせてばっかだし、そう言われても仕方ないよな。


俺は再び歩き始めた。

ゆっくりと、何かに取りつかれたように…