好きとスキが重なった日

二階に行き来出来る階段に着いた時、立ち入り禁止の黄色いテープが外され、しまいには立ち入り禁止のコーンが無様に蹴飛ばされ、地面に転がっていた。

それに生々しい血が、滴り落ちている。
それはどうやら、二階に向かって垂れているらしい。


「これって…」


「今は先を急ぐしかないな」


俺はその生々しい血を見た瞬間、背筋がゾッとした。
それなのに深瀬は、血を見慣れたように平然な顔をしている。



階段を上がり二階に着き、入ってすぐの所にある、写真部と隣接している茶道部の入り口に、熊井がしりもちをついて、強張った顔をし、入り口をじっと見つめている。


まるで何かにとりつかれたみたいに、熊井の体は固まって動かない。



やはり垂れ流れた血は茶道部で止まっている。



「おい!熊井!しっかりしろ
一体何があったんだ?」


「ひ、ひ、人が倒れてる」


熊井が指差す方に急いで向かうと、畳の上で、女の人がお腹から血を流して倒れていた。


俺がすぐさまその女の人を助けようとしたら、深瀬の手によって止められた。



何でだ!何でだよ…。


人が血を流して倒れているのに、どうして深瀬は俺を止めるんだよ・・・



俺は怒りで満ち溢れ、拳をぎゅっと握りしめた。