好きとスキが重なった日

深瀬の元につくと、深瀬が急いで本棚を移動させている。

それを見た俺も急いで深瀬の援護をした。


本棚を移動させた俺達は、その場に座り込んだ。


「中島、大丈夫か?」


息を荒くしている俺に、優しく声をかけてきた深瀬。

深瀬って、案外良い奴なんだな。

深瀬なら美莉亜の事を、任せられるかもしれない。


「あぁ…何とかな…
それよりあの鬼は何なんだ?
俺を追いかけ回してきやがった」


「俺もさっき、物置以外にも、科学部の隣にある準備室に行ったんだ

そしたらさ、男子ロッカーの鍵が落ちてたんだよ!
それを拾おうとした瞬間、白い煙で辺り一面真っ白になって、しまいには丸いスーパーボールが転がってきたから、俺は急いで鍵を拾い、この物置に逃げ込んできた

ここに逃げ込む途中で、藤木が険相な顔をして走ってくるし、後ろからは鬼が追いかけてるし、まるで二人で鬼ごっこして何してんだ?って感じだった

でも今聞けば中島…襲われてたんだな…」


深瀬は途中から、何かを思い出したかのように、小声で笑いだした。


絶対俺が、険相な顔をして走ってんのを思い出してるじゃん!!!


「深瀬もやっぱり仕掛けに遭遇したのか…
もしかして、そのロッカーを鍵で開ければ、宝箱が見つかるんじゃねぇのか?」


「ロッカーの鍵にさ、黒マッキーで数字の2って書いてあるんだよ

それって、姫の番号なのかな…」


「2ってことは姫は明日香だから、明日香の手錠の鍵だな…

美莉亜の鍵じゃなくて残念だけど…」


俺が美莉亜の名前を口にすると、深瀬の表情が一気に強ばった。



「深瀬、どうかしたか?」


「あぁ、いや、何でもない」


深瀬は明らかに動揺している。


それって、深瀬が夏海先生を選んだのに関係してるのか…?