好きとスキが重なった日

校門の前に着くなり、変装グッズをその場で脱いだ。

学校の中でも変装したままだったら、完璧に先生にバレちゃうから。

でも…
何だかんだあったけど、今日1日ドキドキハラハラして楽しかったな~♪


変装グッズを脱ぐと、またいつも通りの自分…
地味女に戻っていた。

靴箱で上靴に履き替え、旧校舎に向かう為廊下を歩いていると…

突如先生に話し掛けられた。



「そこで何をしてる!どこかに出掛けていたのか?
それだったら大問題だぞ」


高校生になっても、学校の規則は相変わらず厳しい。
先生は険相な表情をし、買い物袋に指差してきた。



「いやー出掛けてたというか、校門の前の掃除をしてたんです!
また生徒会長さんに頼まれちゃって」


「そんなに買い物袋をぶら下げて、掃除なんか出来るはずないだろ?
それに、そのファーストフード今買ってきたんじゃないのか!?」


私は嘘が苦手というか、嘘をつくのが下手だ。
だから直ぐに見抜かれてバレちゃう。


私は諦めて、先生に本当の事を言おうとした瞬間…
ずっと黙っていた藤木くんが、口を開いた。



「そうなんですよ!実は…駅前の大型デパートに行ってきたばかりなんです

俺達で佐伯先生にサプライズパーティーをしようと考えていて、その材料を買いに行ってたんです!

佐伯先生にはこのこと、内緒にしてくださいね?」


「君達は良い生徒だな!先生感激した
サプライズパーティー成功するといいな!
頑張りなさい」


先生が私達に励ましの言葉を残すと、藤木くんと私の肩を叩いて、歩き去ってしまった。

先生、ありがとう!

でも…何で藤木くんは本当の事を言ったんだろう?

案外正直者なのかな…?



「藤木くん、何で本当のこと言ったの?」


「じゃあ逆にさ、何で嘘つく必要あるの?
嘘つくよりさ、本当のこと言った方がいいじゃん?」



藤木くんは呆れた口調でそう私に言うと、そそくさと歩き去ってしまった。