好きとスキが重なった日

「藤木くん…?」


「今は何も言うな
泣きたかったら泣いてもいいんだよ?
俺がお前を守ってやるから」


「藤木くん…
ありがとう!
ひっく、えん、うぇーん」


私は藤木くんの腕を優しくほどくと、藤木くんの厚い胸板に身を委ねた。

私の鼻をすすりながら泣いている姿を、まさか藤木くんに見られるとは…。

藤木くんは私の泣いている涙を優しく拭うと、前髪を撫で、頭をポンポンしてくれた。


「少しは楽になった?」

優しく甘いマスクで私に問い掛ける、上目遣いの藤木くん。


「うん!何だかすっきりした
藤木くん、本当にありがとうね!
本当は泣いている姿見せたくなかったんだけど…」


「こんな所で強気になるんだな
俺だからいいだろ?
俺は、美莉亜ちゃんが心配なんだ…」


「藤木くんって、本当は男らしくてかっこいいんだね!
そういう要素をもっと出したら、絶対モテるのになぁ~」


「ありがと!
でも俺は、美莉亜ちゃんにモテればそれだけで幸せ!!」



藤木くんはそう言って、私にハンカチを手渡した。
そのハンカチで私は、拭いきれなかった涙を拭う。



藤木くんって本当は優しい人なのに、どうして私にしかそういう部分を見せないんだろう?

私にしか心を許してないとか…?



もし私が藤木くんの今の心を変えられたら、藤木くんは今よりもっと、幸せになれるのかな。


私は藤木くんに幸せになってもらいたい。
藤木くんに彼女を作って、新しい人生を歩んでもらいたいよ。