好きとスキが重なった日

音を出さないようにササッとカーテンを開けると、そこには…

リュウの体の上に馬乗りになっているゆずきがいた。

リュウの首にゆずきが腕を回し、いかにもこれからリュウの唇にキスするかのように…


私は見てはいけないものを見てしまったのだ………。



「ごめんね、私お邪魔だったよね…?」


私は我に驚き返り、体勢を即急に直した二人に声をかけた。

リュウとゆずきはまだ上の空だ。

キスする寸前に私が入ってきて、瞬時混乱しているのだろう。


そんな沈黙が続く中、先に沈黙を破ったのはリュウからだ。


「ごめん、本当にごめんな、ミリー
変なとこ見せて悪かった」


「リュウが謝ることじゃないよ?
私が空気よまなかったから、全て私のせい

いい空気台無しにして、ごめんね…」


「ううん、美莉亜に逆にお礼を言いたいくらいだよ?」


ゆずきが正気をなくしているみたいに、可笑しなことを口に出す。


「ゆずき、一体どういうこと!?」


「私、正直言って…
中島くんとキスする心の準備がまだ整ってなくて、どぎまぎしてた

私、このまま中島くんとここでキスしてたら、中島くんから逃げていたかもしれない」


「そうだったんだ…
ゆずきごめんね、何も気づいてあげれなくて…」


「美莉亜には深瀬くんのことがあるから、仕方がないよ!」


「ゆずき、俺、本当にゆずきにひどいことをした
本当にごめんな」


突然私とゆずきの話に、急に割り込んできたリュウ…


言いたくても言えなくて、きっとリュウの口がうずうずしていたのだろう。



「ううん、いいの
中島くんが私を好きにならなくても、私が中島くんを想い続けるから!」


「ゆずき…実は、俺、ゆずきのことが・・・」


リュウの話の途中で、さっき入って来る時に閉めたはずの保健室の扉が、ガラッと誰かの手によって開いた。



もしかして、こんな大事な時に怪我人来ちゃったのかな…?






本当についてないね、ゆずきとリュウ…。