好きとスキが重なった日

今日は母が仕事で帰りが遅くなるという連絡を受け、母の代わりに夕飯のカレーライスを作ってくれた姉。

こういう面では、さすがお姉ちゃんだなぁ~って思う。


カレーライスの盛り付けが終わった姉は、″いただきます″をして早々と食べ始める。



あの話をいつ切り出そう・・・。


私も冷めない内にカレーライスをスプーンで掬って、黙々と食べた。


「真理、あのね…
今日あったことなんだけど」



カレーライスを食べ始め数分が経った頃、何だか口がゆくなって話さずにはいられなくなった。


「あぁ、そういえば美莉亜急にいなくなったよね」


「うん
実は…
いきなり手を繋がれて、理科室で彼にキスされた…

それに私、まだ名前も知らないんだよ?」


「キスされたんだね…
いいんじゃない?彼と付き合ってみたら?

運命の赤い糸で結ばれるカップルには、偶然が訪れる

だから大丈夫だって!!!」


「そんなこと言われたって…」


「頑張んなよ、美莉亜!
キスされたってことは、好意があるからでしょ?普通」


「まぁそうだけど」


「ごちそうさまでした!」


そう言った姉は立ち上がり、私を慰めるように肩を二度程叩いてから、キッチンの方へ立ち去ってしまった。






頑張れって言われても、何を頑張ればいいの?