好きとスキが重なった日

「寒くない?大丈夫?」

悠真が私を気遣いながらも話し掛けてくれた。


「私は大丈夫だけど、そういう悠真は?」


「俺は全然平気!
そういえばさっき、カラオケ屋の割引券もらったんだけどさ、いる?」


「ううん
悠真が持ってて!」


「おう」


「後さ、私一人で帰れるから」



そう言って私は、抱き寄せてくれている悠真の腕を振りほどく。



「おい、待てよ!
待てってば!」



私は悠真の声に見向きもしないで走り出した。



行き交うカップルが、何事?と言わんばかりに私の方を見つめてくる。



やめてよ、そんなに私を見ないでよ。